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エージェント型AIへ対応するには、
まずはカスタマーデータプラットフォームから

公開日: 2025年9月16日更新日: 2025年9月16日

前回のブログでは、カスタマーデータプラットフォーム(CDP)がどのようにビジネスの運営を向上・変革させ、データを活用して具体的な価値を生み出すかについて取り上げました。今回のブログでは、さらに未来に目を向け、CDPがこれからの課題にどう備えられるかを探っていきます。

エージェント型AIは、カスタマーエクスペリエンス(CX)における次なる革新です。基本的に「エージェント型」とは、文脈に応じたデータを活用してリソースを調整し、人の介入なしに課題へ対応できるAIを指します。エージェント型のシステムでは、人間が指揮・監督を行い、AIエージェントが計画と実行を担います。コンタクトセンターにおいては、人と話す必要がある対応と、完全かつスムーズなセルフサービスの違いにあたります。

しかし、真のエージェント型AIの実現にはまだ時間がかかります。ガートナーは、2025年までにエージェント型AIプロジェクトの40%が立ち上げに失敗すると予測しています。その主な理由はデータにあります。

AIはデータによって動いています。大規模言語モデル(LLM)の振る舞いは、すべてデータによって形作られます。コンタクトセンターでは、これはさらに重要です。AIが高度にパーソナライズされておらず、人間と同等の品質や知識を提供できなければ、顧客はすぐに離れてしまいます。高額なチャットボットも、使われなければ大きなコスト要因となります。AIへの投資を無駄にしないためには、まずデータの基盤を整える必要があります。

その出発点が、カスタマーデータプラットフォームです。

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エージェント型AIの基盤づくりは、CDPから始まる

すでにご紹介したように、カスタマーデータプラットフォーム(CDP)は単なる記録管理システムではありません。既存のシステムを横断してデータを統合し、ひとつの場所・形式で扱えるようにすることで、アクセス性を大きく向上させます。CDPは「アクションのためのシステム」として、受け取った情報に応じて業務を調整・連携させる役割を担います。さらに、複数のデータソースを連携させて、卓越したサービスを支える“司令塔”としても機能します。

AIモデルにとって、データは命です。特に構造化されていないデータは、むしろ足かせになります。AIの学習には時間と丁寧な設計が必要で、得られる成果は投入したデータの質に左右されます。

ここでCDPが果たす最初の重要な役割が、「エージェント型AIの未来に向けたデータ基盤の構築」です。

  • CDPはデータ形式を統一し、顧客や組織に関する情報を一元化。エージェント型AIの学習に適した、整ったデータ環境を提供します。
  • 恩恵を受けるのはAIだけではありません。すべてのデータが一カ所に集約されることで、人間のオペレーターも、あらゆる対応に必要な顧客情報をすぐに活用できます。
  • AIのパフォーマンスを含むすべての情報を、単一のレポート画面で確認できるため、戦略立案や管理業務もスムーズに。

CDPは、チームにとって「統一性」「実用性」「透明性」をもたらす存在。エージェント型AIを本格的に活用するなら、まずはCDPの導入が欠かせません。

エージェント型AIの基盤づくりは、CDPから始まる

CDPが実現する“超”パーソナライズされたエージェント型AI

多くの顧客はAIに懐疑的です。その意識を変える唯一の方法は、「品質で証明すること」。AIチャットボットに回されたと感じると、顧客は疎外感や不満を抱きます。「自分は面倒な存在なのか」と感じさせてしまうのです。人は人との対話を求めています。自分の立場を理解し、味方になってくれる存在を求めているのです。

エージェント型AIは、単なるスクリプト通りに動くチャットボットではありません。自律的に行動できるため、顧客に共感し、即座に問題解決へと動く“擁護者”として機能します。ただ問題を解決するだけでは不十分です。優れたカスタマーエクスペリエンスとは、やり取りそのものを「体験」に変え、顧客をファンに変える力を持っています。

コンタクトセンターでエージェント型AIを活用するには、共感力とパーソナライズが不可欠です。そして、それを支えるのがCDPです。

  • CDPがあれば、エージェント型AIは顧客の詳細や背景を即座に把握できます。顧客が誰で、なぜ問い合わせているのかを理解し、過去のやり取りを踏まえた的確な挨拶が可能になります。これにより、信頼感のある第一印象を築けます。
  • 近年の生成AIは非常に説得力がありますが、度が過ぎると“お世辞ばかり”になりがちです。顧客が求めているのは結果であり、迎合ではありません。CDPが組織の知識をAIに提供することで、会話の軸をぶらさず、実用的な対応を実現します。
  • 一度のやり取りで目標であるべきですが、一度で解決できないケースもあります。そんなとき、前回のやり取りの文脈を保持していれば、再度の対応もスムーズに進み、解決の可能性が高まります。

エージェント型AIを“本物”にするには、CDPによるデータの支援が不可欠です。パーソナライズに失敗すれば、導入も定着も失敗に終わり、AIへの投資はただの浪費になってしまいます。

CDPが実現する“超”パーソナライズされたエージェント型AI

CDPがエージェント型AIを人の力を引き出すツールに変える

誤解してはいけないのは、エージェント型AIの本質は業務の自動化にあるということです。しかし、それは人間のオペレーターを置き換えるという意味ではありません。むしろ、彼らの力を高めるための存在です。コンタクトセンターのオペレーターは、誰しも退屈で繰り返しの多い業務を抱えています。人によっては、それが業務の大半を占めていることもあります。多くの場合、それは記録の入力や管理といった作業であり、記録システムの正確性と最新性を保つことが求められます。

これまでにも、カスタマーデータプラットフォーム(CDP)がデータへのアクセス性を高め、どこからでも、どのデバイスからでも顧客データにアクセスできるようにすることで、入力作業や管理を効率化することをご紹介してきました。エージェント型AIが加われば、これはほんの始まりにすぎません。

  • エージェント型AIは、データ入力や管理業務を自動化できます。顧客とのやり取りを記録・文字起こしし、重要な情報を抽出してCDPに反映します。オペレーターはその内容を確認し、承認するだけで済みます。
  • エージェント型AIは、大量のパーソナライズされたアウトバウンドメッセージを下書きし、オペレーターが確認・送信することで、外部への対応も迅速化できます。
  • 各対応の後には、リアルタイムの感情分析やパフォーマンスデータをもとに、個別のフィードバックを自動生成。オペレーターへのフィードバックや、スーパーバイザーによるトレーニング・コーチングの支援にも活用できます。

CDPは、エージェント型AIを“人の力を引き出すツール”へと変えます。エージェント型AIの導入が成功するかどうかは、現場での定着にかかっています。そして、定着を促す最も効果的な方法は、従業員にとっての「価値」を実感させることです。CDPは、その価値を届けるための基盤となります。

CDPの未来は“エージェント型”へ

エージェント型AIは、次なるCX(カスタマーエクスペリエンス)の革新であり、完全自律型の顧客体験へのニーズが高まるにつれて、今後も進化を続けていくでしょう。現時点では技術的にまだ成熟していない部分もありますが、成熟に近づくにつれ、エージェント型AIは企業との関わり方そのものを大きく変える可能性を秘めています。

  • セルフサービスは、これから一気に加速します。エージェント型AIが企業内で担える役割の幅が広がるにつれ、セルフサービスが顧客対応の大部分を占めるようになります。セルフサービスは新たな標準となり、包括的なセルフサービスを提供できない企業は、競争に後れを取ることになるでしょう。
  • CX担当者は“プレミアムアドバイザー”へと進化します。彼らが対応するのは、最も繊細で複雑な課題のみとなり、専門知識と共感力が重要なスキルとして求められるようになります。
  • カスタマーサービスは「人が関与する」から「人が主導する」へと変わります。担当者は顧客対応を行うだけでなく、AIエージェントのチームを管理する役割へと移行します。これにはスキルの再構築が必要ですが、企業にとっては大きな効率化につながります。

未来は“エージェント型”です。追いつけるかどうかが分かれ道となります。そして、その第一歩は、データの最適化から始まります。

storm® カスタマーデータプラットフォーム

エージェント型AIの時代が到来しつつあります。今後10年で、CX(カスタマーエクスペリエンス)におけるリーダー企業と後れを取る企業との差は、エージェント型AIに対するビジョンの深さと広さによって決まるでしょう。CXの先頭を走りたいと考えるなら、今すぐカスタマーデータプラットフォームを通じて基盤づくりを始める必要があります。

カスタマーデータプラットフォームのメリットについてさらに詳しく知りたい方は、Content Guruのホワイトペーパー「データファースト:カスタマー・データ・プラットフォームへの基本ガイド」をダウンロードして、理解を深めてください。

※本ページの内容はContent Guru, Ltd.によって提供されています。

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